
西岡芳樹
三菱開発に参加
年表
- 1991
パジェロ 2代目1991年〜1999年開発に参加
四輪駆動車の間口を広げた技術
西岡芳樹がパジェロの開発に加わったのは 2 代目の改良型からで、そこから 4 代目まで一貫して開発にかかわった。2 代目のパジェロには、世界初の「スーパーセレクト4WD」が採用されていた。街中では後輪駆動の乗用車のような乗り味で走り、高速道路や滑りやすい路面では四輪駆動の安定性を生かし、厳しい悪路に入れば本格四輪駆動車としての力を出す。この仕組みを西岡は「四輪駆動車の間口を広げた技術だった」と振り返る。悪路を走り切る力を限られた人だけのものにせず、より多くの人が安心して使えるものにしていく。2 代目はその考え方を大きく前に進めた。
三菱
- 1999
パジェロ 3代目1999年〜2006年開発に参加
フレームが四輪独立懸架を殺していた
1999 年の 3 代目パジェロは、ラダーフレームからビルトインフレームのモノコックへ、足回りも四輪独立懸架へと大きく姿を変えた。転機は、3 代目に先立って作ったダカールラリー用のパジェロエボリューションだった。フレームを残したまま四輪独立懸架にした試作車は、操縦安定性の担当者から「このフレームでは、四輪独立懸架が全然機能しない」と言われた。西岡を含む開発陣はフレームを徹底的に補強したが、何十キロもの補強は重さと燃費を悪くする。剛性を高くして、しかも軽く作るには、フレームとボデーを一体にするしかなかった。アメリカで SUV の横転事故が社会問題になり重心を下げることが課題になっていたことも、モノコックの方が衝突のときの変形を制御しやすいことも、同じ答えを指していた。西岡はその考え方を「大事なのは、何を採用するかじゃないんです。何を達成するかなんです」と言う。
- 2006
パジェロ 4代目2006年〜2019年開発に参加
サスペンションをほとんど作り直した
4 代目パジェロは、見た目こそ初代を思わせる力強い姿に戻ったが、中身は原点回帰ではなかった。3 代目で手に入れた車体とサスペンションを土台に、西岡たちはサスペンションをほとんど作り直し、乗り心地もハンドリングも初期の応答も良くしようと、評価担当の厳しい意見を受けながら一つずつ仕上げた。4 代目ではアクティブスタビリティ&トラクションコントロール(ASTC)とリヤデフロックの両立も加わった。それでも西岡は、2H(後輪駆動)で荒れた路面を走ると、重いエンジンが前に出過ぎていなくて「やっぱりいいな」と思うという。当時としてできることは本当に全部やった、と西岡は振り返る。
プロフィール
三菱自動車でパジェロの開発に長年携わった技術者。2代目パジェロの改良型から4代目まで一貫して開発にかかわった。ラリー車用駆動系の開発、初代パジェロスポーツの立上げ、デリカD:5のディーゼル化なども担当した。
三菱の開発者
仲西昭徳ギャラン
エイミー・ヒロシゲエクリプス
ドラガン・ヴカディノヴィッチエクリプス
中谷明彦ランサーエボリューション
ダン・シムズエクリプス
吉松広彰ランサーエボリューション
加藤佳彦ランサーエボリューション
今田信孝エクリプス