
竹中秀昭
スズキ開発責任者
9代目アルトの 2025 年のマイナーチェンジで、接着剤でボディ剛性を上げて「違和感なく走るようにする」ことを目指した開発責任者
年表
- 1994
入社スズキ株式会社
スズキ株式会社
- 2020
ハスラー 2代目2020年〜現在開発責任者
試作の直前に、デザインを白紙に戻す
竹中は車両性能の実験の出身で、ハスラーで初めてチーフエンジニアを任された。開発の最大の危機は、実物大のモデルを作り試作車に進もうとした段階でデザインが覆されたことだった。役員からは、挑戦を感じさせる車なのに自分が挑戦しなくてどうするのかと言われたという。もう一度市場を調べ直すと、日常にアウトドア用品が入り込んでいることが目に留まり、「よりSUVらしく」へ方向を定めた。
四角い形を、性能で裏打ちする
軽自動車で形を四角くするとパネルが平らになり、性能の面で不利になりやすい。竹中は構造用接着剤や高減衰マスチックシーラー、環状骨格構造といった新しい車体の技術を取り込み、先代を超える性能を出すことに力を注いだ。デザインを犠牲にせず性能を成り立たせるため、設計から生産、実験まで周りの人を巻き込んで進めたと語っている。
- 2025
「?」がつかないクルマ
竹中は、アルトの基本を低価格・低燃費でありながら安心・安全を求めるお客様に向けた車と位置づけ、そのうえで「違和感なく走るようにする」ことを目指した。改良前はボディが少しやわらかく、ねじれる感じがしていた。剛性を上げるため、バックドアを含むドアの開口部の周りに構造用接着剤を、フロア周りに減衰接着剤を使い、パワステもリチューニングした。理想の軽自動車は「乗った時に『あれ?』、『おや?』とクエスチョンマークがつかないクルマです」と表現する。
つながり
プロフィール
アルトの開発責任者。2025年のマイナーチェンジでボディ剛性と燃費の改良を担当した。